受動態(〜される)
Passive Voice
ふだん私たちは「だれが何をした」という言い方をしますよね。でも、「何がされた」と言いたいときもあります。たとえば「この本はたくさんの人に読まれています」のように。英語ではこれを "受動態(パッシブ)" と呼びます。受動態は "be動詞 + 過去分詞" の形で作ります。だれがしたかよりも、何がされたかを伝えたいときに使いましょう。
基本の形:be + 過去分詞
受動態の基本は「be動詞 + 過去分詞」です。過去分詞は動詞の3番目の形で、たとえば make → made、write → written のような形です。「〜される」「〜されている」という意味になります。主語は「される側」のもの・人になります。
S + be動詞 + 過去分詞
English is spoken in many countries.
英語はたくさんの国で話されています。
This cake is made with chocolate.
このケーキはチョコレートで作られています。
The door is closed.
ドアは閉まっています(閉められています)。
These books are sold at the bookstore.
これらの本は本屋で売られています。
Rice is eaten in Japan every day.
日本では毎日お米が食べられています。
The letter is written in English.
その手紙は英語で書かれています。
This song is loved by everyone.
この歌はみんなに愛されています。
The homework is finished.
宿題は終わっています(終えられています)。
過去分詞は動詞によって形がちがいます。規則動詞は -ed をつけるだけ(例:cleaned, washed)ですが、不規則動詞は覚える必要があります(例:eat→eaten, write→written, make→made)。
能動態から受動態への変換
ふつうの文(能動態)を受動態に変えるには、3つのステップがあります。①目的語を主語にする ②動詞を「be + 過去分詞」にする ③もとの主語は「by ~」にする(省略してもOK)。順番を入れかえるイメージです。
能動態: S + V + O → 受動態: O + be + 過去分詞 (+ by S)
Tom cleans the room. → The room is cleaned by Tom.
トムが部屋をそうじする。→ 部屋はトムによってそうじされる。
My mom makes lunch. → Lunch is made by my mom.
お母さんがお昼を作る。→ お昼はお母さんによって作られる。
Many people visit this museum. → This museum is visited by many people.
たくさんの人がこの美術館を訪れる。→ この美術館は多くの人に訪問されています。
The teacher teaches math. → Math is taught by the teacher.
先生が算数を教える。→ 算数は先生によって教えられる。
She writes the story. → The story is written by her.
彼女が物語を書く。→ 物語は彼女によって書かれる。
Everyone knows this song. → This song is known by everyone.
みんながこの歌を知っている。→ この歌はみんなに知られている。
能動態の主語を受動態の「by ~」に変えるとき、代名詞は目的格に変わります。he → by him, she → by her, they → by them になるので注意しましょう。
by ~(動作主)の使い方
「だれによって」されたかを言いたいときは "by ~" を使います。でも、だれがしたかがわからないとき、だれでもいいとき、みんながすることのときは "by ~" を省略できます。じっさいには省略することのほうが多いです。
This picture was painted by Picasso.
この絵はピカソによって描かれました。
The window was broken by the ball.
窓はボールによって割られました。
The cake was eaten by my brother.
ケーキは弟に食べられました。
My bike was stolen.
私の自転車がぬすまれました。(だれにかはわからない)
French is spoken in France.
フランスではフランス語が話されています。(みんなが話す)
The school was built in 1990.
その学校は1990年に建てられました。(だれが建てたかは重要でない)
日本語では「お母さんに作られた」「先生に教えられた」と「に」を使いますが、英語では "by" を使います。「〜に」= "by" と覚えましょう。
時制別の受動態
受動態も時制を変えることができます。be動詞の形を変えるだけで、過去分詞はそのままです。現在形は "is/are + 過去分詞"、過去形は "was/were + 過去分詞"、未来形は "will be + 過去分詞"、現在完了形は "has/have been + 過去分詞" です。
The room is cleaned every day.
部屋は毎日そうじされます。(現在形)
The room was cleaned yesterday.
部屋は昨日そうじされました。(過去形)
The room will be cleaned tomorrow.
部屋は明日そうじされるでしょう。(未来形)
The room has been cleaned already.
部屋はもうそうじされています。(現在完了形)
The bridge was built 100 years ago.
その橋は100年前に建てられました。
A new school will be built next year.
新しい学校が来年建てられるでしょう。
The homework has been finished by all the students.
宿題は全員の生徒によって終えられています。
These cookies were baked this morning.
これらのクッキーは今朝焼かれました。
| 時制 | 受動態の形 | 例 |
|---|---|---|
| 現在形 | is/are + 過去分詞 | is cleaned |
| 過去形 | was/were + 過去分詞 | was cleaned |
| 未来形 | will be + 過去分詞 | will be cleaned |
| 現在完了形 | has/have been + 過去分詞 | has been cleaned |
受動態で時制を変えるときは、be動詞だけを変えます。過去分詞は変わりません。"cleaned" はどの時制でも "cleaned" のままです。
助動詞 + 受動態
助動詞(can, must, should, may, will など)と受動態を組み合わせると、「〜されることができる」「〜されなければならない」などの意味になります。助動詞の後ろに "be + 過去分詞" を置きます。
S + 助動詞 + be + 過去分詞
This problem can be solved easily.
この問題は簡単に解くことができる。
Homework must be finished before dinner.
宿題は夕食の前に終わらせなければならない。
This book should be read by everyone.
この本はみんなに読まれるべきだ。
The report may be published next week.
そのレポートは来週公開されるかもしれない。
Animals should not be treated badly.
動物はひどく扱われるべきではない。
This medicine must be taken three times a day.
この薬は1日3回飲まなければならない。
| 助動詞 + 受動態 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| can be + 過去分詞 | 〜されることができる | can be seen |
| must be + 過去分詞 | 〜されなければならない | must be done |
| should be + 過去分詞 | 〜されるべきだ | should be read |
| may be + 過去分詞 | 〜されるかもしれない | may be changed |
| will be + 過去分詞 | 〜されるだろう | will be built |
助動詞の後ろは必ず原形なので、"be" を忘れないようにしましょう。× can solved → ○ can be solved。
進行形の受動態 — 「〜されているところだ」
「今まさに〜されているところだ」と言いたいときは、進行形の受動態を使います。be動詞 + being + 過去分詞 の形になります。
S + am/is/are + being + 過去分詞
The bridge is being repaired now.
その橋は今修理されているところです。
A new building is being built in front of the station.
駅の前に新しいビルが建てられているところだ。
The car was being washed when it started to rain.
雨が降り始めたとき、車は洗われているところだった。
Dinner is being prepared right now.
夕食は今まさに準備されているところです。
The students are being tested this week.
生徒たちは今週テストを受けさせられている。
being が入ると「進行中」のニュアンスが出ます。The bridge is repaired.(修理されている=完了)vs The bridge is being repaired.(修理されているところ=進行中)。
第4文型(SVOO)の受動態
第4文型(S+V+人+物)は目的語が2つあるので、どちらを主語にしても受動態が作れます。「人」を主語にするパターンのほうが英語では自然です。
能動: S + V + 人 + 物 → 受動1: 人 + be + 過去分詞 + 物 / 受動2: 物 + be + 過去分詞 + to 人
He gave me a book. → I was given a book by him.
彼は私に本をくれた。→ 私は彼に本をもらった。(人が主語)
He gave me a book. → A book was given to me by him.
彼は私に本をくれた。→ 本が彼から私に与えられた。(物が主語)
My teacher taught us English. → We were taught English by our teacher.
先生が私たちに英語を教えた。→ 私たちは先生に英語を教えられた。
She showed me the picture. → I was shown the picture by her.
彼女が私に写真を見せた。→ 私は彼女に写真を見せてもらった。
They sent him a letter. → He was sent a letter.
彼らは彼に手紙を送った。→ 彼は手紙を送られた。
give, teach, show, send, tell, buy などが第4文型の動詞です。人を主語にする方が自然で、物を主語にするときは to/for が必要になることがあります。
第5文型(SVOC)の受動態
第5文型(S+V+O+C)を受動態にすると、目的語が主語になり、補語はそのまま残ります。call, name, make, keep などの動詞でよく使われます。
能動: S + V + O + C → 受動: O + be + 過去分詞 + C
They call him Tom. → He is called Tom.
みんなは彼をトムと呼ぶ。→ 彼はトムと呼ばれている。
The news made her happy. → She was made happy by the news.
そのニュースは彼女を幸せにした。→ 彼女はそのニュースで幸せになった。
They named the baby Sakura. → The baby was named Sakura.
彼らは赤ちゃんをさくらと名づけた。→ 赤ちゃんはさくらと名づけられた。
We keep the door open. → The door is kept open.
私たちはドアを開けたままにしている。→ ドアは開けたままにされている。
They elected her captain. → She was elected captain.
彼らは彼女をキャプテンに選んだ。→ 彼女はキャプテンに選ばれた。
第5文型の受動態では、補語(C)がそのまま残るのがポイントです。He is called Tom. の Tom は補語で、「トムと呼ばれている」という意味です。
日本語と英語のちがい
- ●日本語の「〜される/〜られる」がそのまま英語の受動態にあたります。「食べられる」→ "is eaten"、「作られる」→ "is made" のように対応します。
- ●日本語では「(お母さん)に作られた」と「に」を使いますが、英語では "by" を使います。"by my mom" のように言います。
- ●日本語の語順は「部屋が トムに そうじされた」ですが、英語は "The room was cleaned by Tom." です。語順は SVO に近いです。
- ●日本語では受動態を使うと少しかたい感じがしますが、英語では日常的によく使います。とくに「だれがしたかわからない」ときに便利です。
- ●日本語では「窓がわれた」のように自動詞で言えますが、英語では "The window was broken." と受動態を使うことが多いです。
穴埋め問題
English ___ spoken in America.
The windows ___ cleaned every week.
This cake ___ made by my grandmother.
The letters ___ written in French.
A new park ___ be built next month.
The homework has ___ finished already.
The door is ___ every night.
These photos ___ taken in Paris.
The song is ___ by everyone.
The movie ___ watched by millions of people.
This bridge was ___ 200 years ago.
The test results will ___ announced tomorrow.
Japanese ___ spoken by about 125 million people.
The cookies were ___ by my friend.
My bicycle has been ___ !
This problem can ___ solved easily.
Homework must ___ finished before dinner.
The bridge is ___ repaired now.
I was ___ a book by my teacher.
He is ___ Tom by everyone.
クイズ
「この歌はたくさんの人に愛されています」を英語でどう言いますか?
"The cake was ___ by my sister." に入る正しい単語はどれですか?
"English is spoken in many countries." を能動態にすると?
「この本は昨日書かれた」を正しく書いたのはどれですか?
「新しい学校が来年建てられるでしょう」を正しく書いたのはどれですか?
次のうち受動態の文はどれですか?
"The homework ___ already been finished." に入る正しい単語は?
by someone を省略しても自然なのはどの文ですか?
「この問題は解くことができる」を受動態で正しく書いたのはどれ?
「橋は今修理されているところです」はどれ?
"He gave me a present." を受動態にすると、人を主語にした場合は?
"They named the dog Pochi." を受動態にすると?
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